2025年7月中国研修旅行
中華文明発祥地である河南研修
日本東方医学会と河南中医薬大学の交流を主たる目的として、2025年7月18日(金)から22日(火)の4泊5日の日程で、中華人民共和国河南省において、全17名の医師、鍼灸師、中医師、医学生、薬学生のメンバーで海外研修を行いました。
来年も計画予定ですので、決定次第、ホームページ上で参加募集いたします。ご興味のある方は、チェックください!
7月18日:1日目
公的な交流の一環ということで、河南省国際文化交流センターの方々に熱烈歓迎の席を設けて頂きました。張広智・理事長(元河南省副省長)、梁暁夏・副理事長をはじめとした皆様に大変お世話になりました。
張広智・理事長と (左:長瀬会長、真ん中:張・理事長、右:竹下団長)
7月19日:2日目
河南省洛陽正骨病院(河南省骨科病院)を訪問、見学しました。ここは整形外科専門病院です。河南省洛陽市に位置し、洛陽院区と鄭州院区の 2 つの部分に分けられ、整形外科のベッド数は 3100 床!もあります。
中西医結合を当たり前のように行っています。そこで、希望者は中医推拿及び鍼灸治療を受ける機会を得ました。刺激量は想像していた通り日本よりは強いものでした。
中医推拿を受ける長瀬会長
7月20日:3日目
河南省南陽市にある張仲景病院(河南中医薬大学附属病院の一つ)を訪問。張仲景については、このHPをご覧になっている方々にはもはや言及するまでもないでしょう。見学ばかりでなく、ここでも鍼灸治療や推拿体験もさせて頂きました。三伏貼の季節でした。
中医鍼灸を受ける長瀬会長(左の下関あたりに強刺激の鍼が刺さっています)
7月21日:4日目
最終日。河南中医薬大学と第一附属病院の見学、薬草園を訪問。その広大な敷地と、建築物の巨大さと、病院の規模の大きさに圧倒されました。学生が2万人、教職員が1587人いるとのことです。田力・河南中医薬大学副校長が我々訪中団を熱烈歓迎して下さり、お互いの意見を交換しました。
(左:竹下団長、左から2番目:田力・副校長、真ん中:長瀬会長、右から2番目:仝・河南中医薬大学日本校友会代表、右:朱剣飛・教授)
特別編:
今回の、日本東方医学会と河南中医薬大学の交流も兼ねた「2025 中華文明発祥地である河南研修」のハイライトの一つが、医聖祠(いせいし)の訪問でした。医聖祠は、東洋医学を学ぶものなら誰でも知っている、張仲景(ちょうちゅうけい)を奉るために建立された祠です。
日本の公的な医師の学会が、団体でここを訪れるのは恐らく1982 年(昭和57年)の仲景学説シンポジウム以来とのことで、実に43年ぶり!!に実現しました。
1982 年の訪問団のメンバーには、当時日本東洋医学会の会長であった寺師睦宗先生や、北里研究所付 属東洋医学総合研究所の所長であった矢数道明先生の他、医師東洋医学研究会の会長であった谷美智士先生以下のメンバーが含まれており、この医師東洋医学研究会が、実は後の日本東方医学会なのです。
医聖祠の裏手の広大な土地には、2024 年にオープンしたばかりの巨大な張仲景博物館がそびえ立っており、建物の中には日本でいう観音様のように大きな張仲景像や、6 階まである展示も素晴らしく、6 階にはかつて訪れた日本の訪中団の様子も展示されていました。
傷寒論医学の継承と発展-仲景学説シンポジウム記録― 東洋学術出版社.1983年 より
観光編:
世界遺産である洛陽の龍門石窟も訪れることが出来ました。ここは唐の時代からあり、「雲崗石窟」、敦煌の「莫高窟」とならんで、中国三大石窟と言われている中国を代表する造形芸術であり、掘削は493年ごろから始まり、400年もの歳月をかけ完成したと言われています。人の多さと熱気とパワーがすごかったです。
来年もこのツアーを開催する予定なので、ご興味のある方はぜひ適宜HPをチェックして下さい。